段取り作業の流れ・内段取り編

内段取り
(機械での作業)

1.工具のセット、データ入力
機械のツールマガジンに工具をセットして、
ツールNo.を機械に入力します。
間違いが起こりやすい作業なので、慎重に…。

2.ワークの計測
搬入時の検査が終わっていても、だいたいの寸法は
自分で確認しておいたほうがよいでしょう。
イラストにして、数字を記入しておくと、あとで便利です。

3.治具のセット・加工
機械のパレットに、治具をセットします。
必要があれば、治具の加工もしてしまいます。
あと、この作業のメインは、通り出しと原点出し。
これをやっていると、技術屋さんっぽいなあ、と実感します(笑)。

4.ワークのセット
加工するワーク(製品)を治具に載せて固定します。
セットしにくくないか、間違ったセットをしてしまうことが
ないか、確認しましょう。

5.ワークの加工
工具長の確認、エアーカット、試し加工などをしながら、
製品を加工します。
加工のたびに寸法の確認も。
この作業は少し間違えると機械故障の事故や製品不良に
直結するので、非常に神経を使います。

6.検査
寸法などが全て指示通りの内容に加工できているか、
検査具を使って確認します。
ダメなら修正加工、プログラムの調整を実施します。
治具から取り外さないと確認できない寸法が、公差外だったりすると、
かなり泣けます。

1〜6を繰り返して、全工程を完了させれば、製品の完成です。
段取りとしては、あとは製品をオートで流せるように、
資料を作成して、オペレータに引き継ぎます。
posted by center drill at 21:13 | Comment(0) | 内段取り作業

1.工具のセット、データ入力

(1)ツールマガジンに号具をセットする。
ツーリングされた工具を、機械へセットします。

ツールマガジンに挿すのですが、この時の注意点は
「ツールマガジンの注意点」にまとめたので、
参考にしてください。

通常は、NCプログラムを作成するときに、
ツール一覧表のようなものも作るはずです。

これを参考に、1本ずつ機械にセットします。

ここで、混乱しやすいのは、
機械のポットナンバーとNCプログラムのツールナンバー
ということです。

ポットナンバーは、あくまでもツールマガジンの並び順に付いている
番号です。不変です。

ツールナンバーは、NCプログラムの中で、識別しやすいように
工具に付けられた名前のようなものです。
変更自由。

混乱するといけないので、ツール一覧表にメモをしていきましょう。
たぶん、工具の種類とツールナンバーが既に記入されているはずです。
そこに、マシニングセンターのツールマガジンを見て、
空いているポットナンバーをツール一覧表に書き込んでしまいます。
(径の大きな工具や、セットの向きのある工具に注意)

先にポットナンバーを決めてしまえば、
工具の入れ間違いが少なくなります。
(このミスは、結構多いです。そして、致命傷になりかねません)

あとは、ツール一覧表の工具が指定通り組まれていることを
確認しながら、ツールマガジンに挿していきましょう。
工具は、結構重いので、腰痛に気を付けつつ…。


(2)マシニングセンターに工具データを入力する。
全部挿し終えたら、マシニングセンターの操作盤から、
工具データを入力します。
どのポットナンバーに何というツールナンバーの工具をセットしたか、
です。
マシニングセンターによっては、工具寿命や工具種類を
管理できるものもあるので、その場合は入力しておきましょう。

そして忘れてはいけないのが、工具長工具径
ツーリングの時に計測していれば、ツール一覧表に記入されている
と思いますので、その値をマシニングセンターの工具長管理画面に
入力します。
(NCプログラムに直接書き込んで、マシニングセンターに読み込ませる
場合もあります)

ちなみに、ツーリング時にプリセッターを使って工具長を測るほかに、
マシニングセンターで、刃物を測る場合もあるようです。

その場合は、引き続き、マシニングセンターから工具を呼び出して、
計測を行います。
タグ:工具
posted by center drill at 21:52 | Comment(0) | 内段取り作業

2.ワーク(製品)の計測

機械に製品をのせる前に、なるべく寸法を詳しく測っておきましょう。

治具にセットしてしまうと、測りづらくなってしまうことがあります。
セット前に、測れる場所はノギスなどを駆使して
測ってしまいましょう。

前工程の状態によっては、取り代がギリギリだったり、平面度が
あまり良くない、なんてことがあります。

はじめから分かっていれば、注意して段取りに挑めますが、
測るのを忘れていると、取り返しがつかなくなる場合もあります。

測っておかないと、前工程が悪いのか、自分が悪いのか、
証明できないということもあります(笑)。

ちなみに、製品を治具にのせてから、機械の中で測る方法もあります。
主軸にダイヤルゲージを取り付ける方法で、
平行や平面度を測るのに便利です。
posted by center drill at 22:35 | Comment(0) | 内段取り作業

3.治具のセット・加工

治具をマシニングセンターのバレット(テーブル)にのせます。

のせたら、治具の平面度や通りの確認をします。

通りだしが必要なときは、こちらを確認してみてください。
治具の通りだし その1
治具の通りだし その2

通りだしではなく、治具そのものをマシニングセンターで
加工してしまう場合もあります。
この方法なら、位置や通りがしっかりと出るので、
考えようによっては楽です。
(土台を削るので、何度も出来るわけではありませんが…)

製品に要求される精度にもよりますが、
治具は出来る限り精度を出しておいた方がよいです。
あとの仕事がとても楽になります。
(目安として、製品の精度の3倍くらいは欲しいと思います。
±0.1の公差のある製品なら、治具の精度は±0.03くらい
…という感じです。
現場経験2年のシロウトの意見なので、話半分でお願いします)


あとは、突き当てなど、製品を加工するときに基準となる面の
機械座標を、タッチセンサーを使って測っておきます。

この計測を元に、プログラム座標の原点を決定します。
タグ:治具
posted by center drill at 23:10 | Comment(0) | 内段取り作業

4.ワーク(製品)のセット

治具の確認がすんだら、製品をセットします。

製品を固定した状態で、ずれる心配がないか、
固定具が刃物に干渉しないか、よく確認しましょう。

このあたりの検証は、外段取りで行なうことなのですが、
実際に製品をのせてみないと、問題に気が付かないこともあります。

また、クレーンを使わないとセットが出来ない製品の場合、
吊り具のことを考えていないと、
ものすごくセットがしにくい場合があります。

製品にタップ穴がある場合はアイボルトで吊れますが、無い場合は、
万力などを使う必要があり、のせるのが難しくなるのです。
このあたりは、現場経験の長い、玉掛け作業に詳しの先輩に
相談するとよいでしょう。

また、製品を裏表逆、または上下逆にセットしてしまう
危険性がないか確認しましょう。

間違ってやりそうなことは、そのうち絶対に間違います。

改善にもなることですし、問題の芽は早めにつみ取って
しまいましょう。

逆セット防止は、ポカよけピンで逆にセットできないように
してしまうとか、目印をあらかじめ付けておく、などがあります。
posted by center drill at 22:26 | Comment(0) | 内段取り作業

5.ワーク(製品)の加工

いよいよ内段取りのメイン作業です。

まずは3.治具のセット・加工で測ったデータを元に、プログラムの原点を割り出します。
この計算は、ミスをしやすいので、プログラム作成者によく
確認をして、計算の仕方を理解した上で行ないましょう。

原点の位置(プログラム座標)が計算できたら、
マシニングセンターに入力します。

あとは、プログラムをシングルブロックで最初から動かし、
ひとつひとつの動作を確認していきます。

いきなり加工するのではなく、最初はエアカットで動きだけを確認した方がよいでしょう。
また、取り代に余裕があるなら、Zをギリギリまであげて、
試し加工をしてみるのも有効です。

プログラムの動きも確認できたら、実際に加工をするのですが、
まだまだ確認しなければならないことが、たくさんあります。

クーラント(切削油)は出ているか?
・工具長の値は正しいか?
・プログラム座標は正しいか?
・回転速度や送りはおかしくないか?
・刃物が折れたり、摩耗していないか?
・ツール一覧表通りの刃物がセットされているか?
・主軸が製品や治具に干渉しないか?

…などなど。
ひとつでも見逃すと、機械故障につながる事故の恐れがあります。
オーバーライドやサイクルストップのボタンに手を置いて、
いつでも止められる態勢で、加工を確認していきましょう。

この辺の確認手順は、先輩の動きをよく見て盗みたいところです。
経験を積んでいる人は、合理的でミスの少ない確認方法を
知っているからです。

しかし、ベテランの人が確認をするスピードは速すぎて、
後ろで見ていても、何をしているのか
さっぱり分からないときがあります(笑)。

ひとつの刃物の加工が終わったら、削り具合や、ねらい寸法通り
削れているかのチェックをします。
途中で刃物が欠けて、削れていなかった、なんてこともあります。

これを繰り返し、製品を目的の形に仕上げていきます。

粗加工は、多少の失敗をしても修正が聞く可能性がありますが、
代わりに製品自体が安定しておらず、取り代の確認も難しいです。
仕上げ加工は取り代の考慮が無くなるので、計算がしやすいのですが、
面粗や公差寸法など、神経を使う確認作業が増えます。

これまでの経験上、粗加工と仕上げ加工、どちらも難しい、
と思います。

トラブルはつきものですが、それはイコール経験値となります。
思い通りに削れれば、なにものにも代え難いほどの達成感を
味わえます。

これぞ、段取りの醍醐味!です。


…泣きたくなるくらい、うまく行かない時もありますが…。
posted by center drill at 22:50 | Comment(0) | 内段取り作業

6.検査

加工が完了した製品の寸法を確認していきます。

ここで注意しなければならないのが、製品を取り外したり、
機械の外に出してしまうことです。

精密加工なので、一度パレットを外に出しただけでも、
加工した時と全く同じ位置に戻るとは限りません。

出来る限り、製品が機械の中にある状態で、計測できる場所は
計測してしまった方が楽です。

もし寸法が公差外で、修正加工が必要になっても、加工していた時の
FIX(プログラム座標)で加工が出来るからです。

一度外に出してしまった製品は、要求精度にもよりますが、
もう一度原点の確認をする必要があります。


検査は、図面を見ながら確認するため、ある程度、
図面の知識が必要です。

面粗やミスマッチなど、寸法の確認も見落としがちなので注意です。

もしも公差外など、問題が見つかったら、上司や先輩に報告しましょう。
修正、修復、不良品の対処は、経験者でないと判断がつかないことが
多いです。
余計なことはせず、すぐに報告した方が良い結果になりやすいです。
(ただし、自分なりに失敗の理由を考える訓練は忘れずに)


また、オート加工が始まった後、オペレータに定期検査してもらいたい
箇所を考える必要があります。

基本的には、指示寸法が厳しいところで、刃物が摩耗すると
公差から外れそうな所です。

同じ行程で加工している所に比べ、他の行程で加工した所との
ズレは、公差から外れやすいので、特に気を付けなくてはいけません。

そういう箇所を一覧にして、計測しやすい検査具や、
検索箇所を決めて行きましょう。

検査が完了すれば、内段取りは一通り完了です。


段取りの仕事は、トラブルがないように製品の加工が出来る準備を
することですから、検査をしっかりと行なうことはとても重要です。

検査をして初めて、自分の作業が間違っていなかったことを
証明できるのです。
タグ:検査具
posted by center drill at 23:07 | Comment(0) | 内段取り作業
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