ATCとは

ATC…Automatic Tool Changer(自動工具交換)の略です。

マシニングセンターのツールマガジンから、
NCプログラムによって、自動で工具を交換することを指します。

NCプログラムで表現すると、


T1 (ツールNo1の工具を主軸待機位置に呼び出し)
M06 (ツール交換)


となります。


ちなみに同じようなパターンで、
APC(Automatic pallet Changer→自動パレット交換)
というのもあります。
posted by center drill at 22:54 | Comment(0) | 用語解説

エアカット

「エアカット」

段取りの際に、いきなり削り始めるのは怖いものです。

そこで、Z方向を製品に当たらない位置まで待避させ、
マシニングセンターの「Z軸無視」機能で、
Zが下がらないようにします。

この状態で、プログラムを走らせ、動きに問題がないか
確認する方法をエアカットと言います。


ちなみにこの作業は、機械の加工を行っていない時間となるため、
「無駄な時間」と考えることもできます。

あらかじめ優れたシミュレーションソフトで
NCプログラムを確認しておくことができれば、
エアカット無しでもいける、とも考えられます。

不良品発生の防止と、作業時間の短縮の、重要度の兼ね合いで、
エアカットが必要かどうか考える必要があるのかもしれません。
posted by center drill at 18:52 | Comment(0) | 用語解説

5S(整理・整頓・清潔・躾・清掃)

切削加工の用語と言うよりは、
製造業全般のスローガンみたいなものです。
これも、トヨタ発祥のようです。

要は、作業場所を綺麗にして、使いやすくするための5つの「S」


整理…いらない物は捨てる。

整頓…取り出しやすいよう配置する。

清潔…汚れた環境にしない。

躾 …ゴミや不要物による異常な環境を元に戻す習慣化。

清掃…使っている人間が掃除をすることで、意識の向上。


…のことを言います。

みんなで作業している環境なので、誰にでもわかりやすい状態に
するのは、歓迎です。

…でも、上層部から「5S」の奨励が叫ばれるたびに、
物の配置が変わって、「1ヶ月に一度くらい必要になるモノ」の
位置が分からなくなるのは、なんだか違うなあ、と思います。
(これは、5Sのせいではなくて、職場の問題ですが)


工場内をくまなく探しても、マイナスドライバーが一本も無いって
どういうことですか。
posted by center drill at 22:40 | Comment(1) | 用語解説

切粉(きりこ)

切粉(きりこ)

金属の削りかすのことを言います。
仕事をしていると、服のそこら中に付くし、掃除が大変です。

でも、「切削加工は、切粉を出してナンボ」なんてよく言われます。
金属を加工して、付加価値を付けることで、
お金を貰っているからですね。

ついでに、切り粉もまとめて売れば、なかなかのお金になるようです。
切り粉、侮りがたし。
家に帰って、髪の毛に付いているのに気が付くとヘコむけれど。


金属を削っているとき、加工面の温度は、数百度にもなります。

しかし、良い削り方をしていると、その熱は切粉へ移動して、
刃物に負担がかからずにすみます。

故に飛んできた切粉がものすごく熱くて、ヤケドをすることも…。


熟練の人になると、切粉を見ただけで、
削りの善し悪しが分かるようです。

私には未だによく分かりませんが、先輩の後ろについて、
よく観察することをオススメします。


蛇足です。
「キリコが噛んだせいでNGになった」とか言いますが、
なんだか、違う業界の話のように聞こえるのは私だけですか。
posted by center drill at 22:35 | Comment(2) | 用語解説

クーラント

クーラントとは、切削油のことを言います。

金属を刃物が削るとき、摩擦熱で刃物が数百度という高温に
なります。

金属は高温になると脆くなってしまうので、
刃がダメになってしまいます。

そこで冷却機能の高い油(クーラント)をかけることで、
刃が折れるのを防ぎます。

クーラントのかけ方には主軸近くについたホースから噴射する
方法や、刃の先から出す方法、シャワーのように上から
かける方法などがあります。

径の細いドリルなどは、油のかかりが悪いと、意外と簡単に折れます。
加工のスタート時には、油がちゃんと出ているか、
刃物にかかっているか、よく確認しましょう。


…ところで、切削油は、人体に害の少ないものを使っている
はずです。
でもこの業界、肺や肝臓を患っている人が多いような…。

…気のせいですよね…。
posted by center drill at 22:18 | Comment(0) | 用語解説

黒皮(クロカワ)

切削する金属素材の、加工していない表面を「クロカワ」といいます。

たぶん、金属の表面が酸化して、黒ずんでいることに
由来するのだと思います。

ただ、現場で聞いていると、鍛造材も鋳物も、
切り出した立方体の金属も、切削加工をしていない表面は
みんな「クロカワ」と呼んでいます。

クロカワが問題になるのは、加工するはずの面の取り代が少なく、
予定の寸法まで削っても、削り残しが出てしまう場合です。
こういう状態を「クロカワ残り」と言います。

面粗、外観、寸法、NGになる可能性が高いトラブルです。

加工前にしっかり寸法を確認すれば、クロカワ残りは防げるのですが、
鋳物などは表面が安定しないため、なかなか判断がつきません。
取り代が少なかったり、前工程に問題があると、よく発生します。

また、一般的にクロカワの表面は硬く、表面をなでるように
削ろうとすると刃物の摩耗が早いようです。
無垢の素材を削る時は、大きめの刃物で、深めに削った方が
うまく削れます。
タグ:金属
posted by center drill at 23:22 | Comment(0) | 用語解説

ミスマッチ

カッターで上面を削ったり、エンドミルで側面を削る時の話です。

一度のパスでは削りきれない面を複数に分けて削ると、
その継ぎ目に細かな段差が出来てしまうことがあります。

これを「ミスマッチ」と呼びます。

通常、指でさわってはっきり段差がわかる場合、0.02くらいズレています。
要求される平面度によっては、不良になる場合があります。

同じ高さや、同じ径の追い込み量であれば、複数のパスでも均一に
削れるはずです。
しかし実際には様々な要因から、微妙なズレが発生してしまうのです。


よくある原因と対策は

・刃物の摩耗→刃物交換
・製品のビビり→切削条件・加工方法の見直し

です。
温度変化や、機械の主軸の損傷が影響することもあります。

ミスマッチが気になる時は、なるべく大きな刃物で、一度のパスで
削りきる方法を考えたほうが良いでしょう。

強引に、NCプログラムを編集して、パスごとに0.01単位の補正値を
入れて、調整してしまう場合もあります…。
(これをやると、なんだか敗北感を感じます)
posted by center drill at 23:58 | Comment(0) | 用語解説

アブソリュート

「アブソ」なんて略されることもあります。
熟練者の会話によく出てきて、初心者が「???」となる単語です。

NCプログラムの「G90」のこと。

…というのが一番わかりやすいでしょう。

座標移動の絶対値モードのことです。

主軸がどこにあっても、原点から考えた座標へ移動を指示するモードですね。


対をなすのが、G91「インクレメンタル」です。
こちらは、主軸の現在位置からの移動量を指示するモードです。


G90・G91はNCプログラムの基本になるので、ある程度仕事をこなしていれば自然と理解できると思います。

しかし、アブソリュート・インクレメンタルという単語は、
とっさに出て来ると混乱するので、しっかり覚えておきましょう。



余談になりますが、映画「ゴジラ×メカゴジラ」のメカゴジラの必殺技がアブソリュート・ゼロでした。
絶対零度の超低温攻撃です。

ゴジラにも大きなダメージを与えた、すごい兵器。

アブソリュート・ゼロ → 「絶対」零度…だから、
絶対」値移動がアブソで、G90
…と憶えているのですが、回りくどすぎてあまり役に立ちません。

どうしたものでしょうか。
posted by center drill at 17:44 | Comment(0) | 用語解説

インクレメンタル

アブソリュートと対になる用語です。

NCプログラムのGコード「G91」のことです。

現場では「インクレ」と略されることもあります。


NCプログラムにて、主軸の位置からの移動量を指定するモードのことを言います。

インクレメンタルはツールパスを推測しやすい反面、その時の座標を判断しにくい特徴を持ちます。


Z軸の移動の際、アブソリュートとインクレメンタルを間違えると、予想外の動きで大きな事故に繋がる恐れがあります。
注意しましょう。
posted by center drill at 22:16 | Comment(0) | 用語解説

センターモミ

センターモミ

ドリルで穴あけを行なう前に、
センタードリルで印を付ける加工を「センターモミ」と言います。
「モミつけ」と言うこともあるようです。

なぜこのような加工を行なうのでしょうか?

それは、ドリルに問題があります。
ドリルは先端がそれ程鋭くないため、直接金属面に押しつけても、
位置が定まらずに振れてしまいます。

ドリルだけではブレてしまうのです。

これを防ぐため、センターモミで位置を決め、ドリル加工を安定させるのです。

センターモミがあればぶれない!

このあたりの感覚は、工業系の学校へ通っている方ならボール盤の
作業から理解されていることでしょう。
しかし、全くの素人だった私は
「なんでセンターモミをするのだろう」と、
長い間、疑問に思っていました。
(私だけかもしれませんが)

ちなみに性能の高い高価なドリルの中には「センターモミ不要」を謳うものもあります。
加工時間短縮に繋がるので、値段と相談して検討してみるのも良いでしょう。

センターモミは加工完了時には残らない加工ですから(同時に面取りをする場合を除きますが)、無いのにこしたことはありません。

ただし、段取り作業時には、少し便利な確認方法として使えます。
センターモミをすれば、穴の座標の確認を大雑把に行えるからです。
実際に座標を追っていく確認方法に比べると、確認方法として不確実ではあります。
しかし、図面との位置関係を目で比較できるので、間違いに気が付きやすいのです。

特に、取り代が残っている加工面であれば、仕上げ寸法よりも高い位置でセンターモミをします。
こうすれば、万が一間違った穴位置が入力されていても、修正がききます。

プログラムミスによる不良を減らすテクニックとして使えますので、試してみてください。


<追記 08.10.13>
センタードリルはドリルと同じ角度のものを!

センタードリルの角度がドリルと合っていないと、ドリルの刃折れの原因になるそうです。
削るのが難しい金属に挑戦するときは、注意してみてください。

コメント欄のとおりですが、pokoさんにご指摘をいただきました。
ありがとうございました。
タグ:切削 工具
posted by center drill at 22:46 | Comment(2) | 用語解説

「CW」と「CCW」

NCプログラムのGコード表で、時々見かける言葉です。

CW」は「clockwise(クロックワイズ)」の略で、
「時計回り=右回り」のことです。
Gコードで言うと、円弧切削右回りの「G02」ですね。

対する「CCW」は「counterclockwise(カウンタークロックワイズ)」です。
「時計と反対回り=左回り」のことになります。
円弧切削左回りの「G03」が該当します。

「clock(クロック)」が時計のことなので、そこだけ覚えていれば、後は何となくわかると思います。
たまにしか使わないので、突然出てくると、頭の中で、必死に変換することになります…。
posted by center drill at 14:54 | Comment(0) | 用語解説

バリ

のこぎりで木を切ると、切り口にささくれが残ります。
これと同様に、金属を削るときにも、加工面と端面の境界に、
ささくれが出ます。
これを、バリと言います。
プラモデルを作る人には、おなじみの言葉だと思います。

切削加工をするとき、バリは必ず出るものだと思った方が良いです。
面取り加工を施せば、バリを最小限に抑えることが出来るのですが、
それでも無くなるわけではありません。

特に、目に見えないくらい細かいバリはやっかいで、
気がつかずに計測器具で測ると、大きな誤差を生みます。
計測器具を使うときは、計測面にバリがないか、指で触って確かめましょう。
(人間の手は、想像以上に精度の良いセンサーです)

同様に、機械に被削材をセットするときも、バリが原因で固定が狂うことがあります。


基本的には、バリは機械加工が終わった後、
手作業でペーパー(サンドペーパー)等を使って落とすことになります。
しかし、場合によっては、手作業が難しかったり、
製品の性質上機械加工のみの工程を求められることもあります。

そういう場合には、機械加工を工夫して、バリの出づらい加工を
目指さなくはなりません。
切れ味の良い刃物に変更したり、工具の切削条件を変更すると、
バリを抑えられる場合があります。

また、加工パスを変えるだけでも効果があります。
カッターの場合、端面ギリギリに刃が来るようなパスにするだけで、
バリの出が変わったりします。
面の加工順を変えるのも、有効な場合があります。
色々と工夫してみましょう。


また、バリは刃物の摩耗具合を知る目安となります。
加工後の被削材に、バリが目立ってきたら、刃物交換のサインです。
加工が終わったら、バリの確認をする習慣をつけることが、
品質安定の為に、とても重要なポイントなのです。
posted by center drill at 09:29 | Comment(0) | 用語解説
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