三角関数をマスターしよう その2
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三角関数の計算を方法を解説する前に知っておいて頂きたいのは、工場で必要になる三角関数の計算は「全部で12パターンしかない」と言うことです。
直角三角形の3辺と直角以外の角度を合わせた4つの要素のうち2つを選ぶ組み合わせが12種類しかないのです。

12パターンも覚えられないよ、と思うかもしれませんが、計算式は非常に単純なものばかりです。
さらに公式を覚えられればもっと少ない数で済みます。
仮にどうしても数学が苦手という方も、最後の手段として12パターン全暗記で乗り切れるのです。
計算は関数電卓がやってくれます。入力の仕方さえ覚えてしまえば、すごい仕事のできる先輩とも(三角関数の計算速度だけは)差が無くなってしまいます。
こんなに簡単にレベルアップできる技術はそんなにありません。苦手だからといって諦めずにマスターしてください。
※「直角三角形の3辺と直角以外の角度の4つの要素」…直角以外の角度は2つありますが、三角形の内角の和は180°なので、1つがわかれば残りもわかります(180° - 90° - θ=残りの角度)。なので角度は1つの要素として考え、「4つの要素」と表現しています。

まずは直角三角形の各部位の名前から。
このサイトでは3辺を「底辺」「高さ」「斜辺」と呼びます。

これはローカルな呼び名ですが、「底辺」と「高さ」が小学生で習う三角形の面積でおなじみの名称なので覚えやすい気がします。
「斜辺」は正式名称っぽいのですが、漢字からも「斜めの辺」とわかるので採用です。
アルファベットで表すときは「底辺=x」「高さ=y」「斜辺=r」とします。
このアルファベットは数学の2次元座標を根拠にしています(rは斜辺を半径に見立てことができるから)が、これも正式かというとそうでもないようなので、とりあえずの記号とさせてください。
ここで重要なのが、左側の角度がθ、右下が直角となるようにすることです。
この位置関係を間違えると、計算しても正しい答えがでません。

必ず向きと位置を同じにしてください。
練習中は、完全に覚えるまではこの向き固定にしましょう。
実践の場合も回転させたり反転させたりして、同じ位置関係になるよう合わせてから計算するようにします。
慣れないうちは毎回紙に書いて、位置関係を間違えていないか確認した方が良いでしょう。
私は今も不安になると紙を利用しています。
この直角三角形の角にsin(サイン)、cos(コサイン)、tan(タンジェント)の頭文字を筆記体にしたアルファベットをあてがいます。

参考書などでもよく見かける図ですが、まずはこれを暗記してください。
何も見ずに描けるまで何度も練習してください。直角とθも忘れずに。
いきなり筆記体って何だよって感じのこじつけですが、これを覚えると、sin、cos、tanの使い方をすぐに思い出すことができるので便利です。
高さyと斜辺rが関わるときはsin

底辺xと斜辺rが関わるときはcos

高さyと底辺xが関わるときはtan

となります。
更に高さyが一番上、斜辺rが一番下のこんな階層を覚えてください。

これを覚えておくと、三角関数の基本公式で混乱することが無くなります。
tanθ=y÷x、sinθ=y÷r、cosθ=x÷r、

割り算では、yが必ず上、rが必ず下になります。
この3つの公式を使えば、直角以外の角と1辺から残りの2辺を計算できるようになります。
yとθが判明していれば
x = y÷tanθ
r = y÷sinθ

xとθが判明していれば
y = tanθ×x
r = x÷cosθ

rとθが判明していれば
y = sinθ×r
x = cosθ×r

式の移動は大丈夫でしょうか。割り算の分母を式の反対側に移動するときは掛け算、掛け算されている値を式の反対側に移動させるときはその数で割ります。

慣れるまではこれも紙に書いて丁寧に考えたほうが良いでしょう。
式の移動がどうしても理解しづらいときは、6パターンをそのまま覚えてしまうのも一つの手です。
完全に覚えてしまえば、公式を展開する手間がなくなるので、そのぶん速く計算できます。
ここまでわかれば、12パターンのうち半分の6パターンが完了です。
「三角関数計算【工業用】特訓ツール」を使って、練習してみて下さい。
(出題オプションの1〜6が対象です)
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直角三角形の計算は12パターン
三角関数の計算を方法を解説する前に知っておいて頂きたいのは、工場で必要になる三角関数の計算は「全部で12パターンしかない」と言うことです。
直角三角形の3辺と直角以外の角度を合わせた4つの要素のうち2つを選ぶ組み合わせが12種類しかないのです。

12パターンも覚えられないよ、と思うかもしれませんが、計算式は非常に単純なものばかりです。
さらに公式を覚えられればもっと少ない数で済みます。
仮にどうしても数学が苦手という方も、最後の手段として12パターン全暗記で乗り切れるのです。
計算は関数電卓がやってくれます。入力の仕方さえ覚えてしまえば、すごい仕事のできる先輩とも(三角関数の計算速度だけは)差が無くなってしまいます。
こんなに簡単にレベルアップできる技術はそんなにありません。苦手だからといって諦めずにマスターしてください。
※「直角三角形の3辺と直角以外の角度の4つの要素」…直角以外の角度は2つありますが、三角形の内角の和は180°なので、1つがわかれば残りもわかります(180° - 90° - θ=残りの角度)。なので角度は1つの要素として考え、「4つの要素」と表現しています。

直角三角形の部位の名称
まずは直角三角形の各部位の名前から。
このサイトでは3辺を「底辺」「高さ」「斜辺」と呼びます。

これはローカルな呼び名ですが、「底辺」と「高さ」が小学生で習う三角形の面積でおなじみの名称なので覚えやすい気がします。
「斜辺」は正式名称っぽいのですが、漢字からも「斜めの辺」とわかるので採用です。
アルファベットで表すときは「底辺=x」「高さ=y」「斜辺=r」とします。
このアルファベットは数学の2次元座標を根拠にしています(rは斜辺を半径に見立てことができるから)が、これも正式かというとそうでもないようなので、とりあえずの記号とさせてください。
ここで重要なのが、左側の角度がθ、右下が直角となるようにすることです。
この位置関係を間違えると、計算しても正しい答えがでません。

必ず向きと位置を同じにしてください。
練習中は、完全に覚えるまではこの向き固定にしましょう。
実践の場合も回転させたり反転させたりして、同じ位置関係になるよう合わせてから計算するようにします。
慣れないうちは毎回紙に書いて、位置関係を間違えていないか確認した方が良いでしょう。
私は今も不安になると紙を利用しています。
まずはサインコサインタンジェントの位置を覚える
この直角三角形の角にsin(サイン)、cos(コサイン)、tan(タンジェント)の頭文字を筆記体にしたアルファベットをあてがいます。

参考書などでもよく見かける図ですが、まずはこれを暗記してください。
何も見ずに描けるまで何度も練習してください。直角とθも忘れずに。
いきなり筆記体って何だよって感じのこじつけですが、これを覚えると、sin、cos、tanの使い方をすぐに思い出すことができるので便利です。
高さyと斜辺rが関わるときはsin

底辺xと斜辺rが関わるときはcos

高さyと底辺xが関わるときはtan

となります。
三角関数の記号を間違えないために
更に高さyが一番上、斜辺rが一番下のこんな階層を覚えてください。

これを覚えておくと、三角関数の基本公式で混乱することが無くなります。
tanθ=y÷x、sinθ=y÷r、cosθ=x÷r、

割り算では、yが必ず上、rが必ず下になります。
三角関数の公式の使い方
この3つの公式を使えば、直角以外の角と1辺から残りの2辺を計算できるようになります。
yとθが判明していれば
x = y÷tanθ
r = y÷sinθ

xとθが判明していれば
y = tanθ×x
r = x÷cosθ

rとθが判明していれば
y = sinθ×r
x = cosθ×r

式の移動は大丈夫でしょうか。割り算の分母を式の反対側に移動するときは掛け算、掛け算されている値を式の反対側に移動させるときはその数で割ります。

慣れるまではこれも紙に書いて丁寧に考えたほうが良いでしょう。
式の移動がどうしても理解しづらいときは、6パターンをそのまま覚えてしまうのも一つの手です。
完全に覚えてしまえば、公式を展開する手間がなくなるので、そのぶん速く計算できます。
ここまでわかれば、12パターンのうち半分の6パターンが完了です。
「三角関数計算【工業用】特訓ツール」を使って、練習してみて下さい。
(出題オプションの1〜6が対象です)
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posted by center drill at 10:31
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