主軸回転数と送り

金属を刃物で加工する時、削るスピードがあっていないと、うまく削れません。
速すぎると刃物が欠けてしまったり、摩耗が早くなったりします。
だからと言って、低速で削っていたのでは、加工時間が長くなってしまいます。

最適な条件で加工速度を設定しなくてはなりません。

さて、この加工条件は、NCプログラムを組む時、二つの値で決定します。
それは、「主軸回転数」と、切削時の移動速度である「送り」です。

<主軸回転数>
NCプログラムでは「S機能」で数値を決めます。

ブロックに、「S1000」とあれば、主軸回転速度は1分間に1000回転という指令になります。
単位は「回転数の単位はmin-1(マイナス一乗)」です。

刃物が対応できる回転速度は、加工する金属の種類や、工具長(特に突き出し)、工具径によって左右されます。
一般的には、
・削りにくい金属ほど回転数を遅くする
・工具が長かったり工具径が太いほど、回転数を遅くする
ことが多いようです。


<送り>
送りは、座標上の移動速度のことです。
NCプログラムでは「F機能」で数値を決めます。
ブロックに、「F100」とあれば、1分間に100mmの速度で座標上を移動します。
単位は「mm/min(分速ミリメートル)」です。
送り速度は、ダイレクトに加工時間に影響します。
「F100」の速度で、1000mm移動(切削)すれば、10分かかることになります。

送り速度は、主軸回転数や刃物の枚数、金属の削る量などに影響します。
一般的には
・刃物の枚数が多いほど送りを速くできる
・一度に削る量が多い時は、送りを遅くする
という関係にあるようです。

また、送りは主軸回転数と比例の関係にあります。
仮に主軸回転数と送りの条件が最適な時、何らかの理由で主軸回転数を半分にする場合は、送りも半分にする必要があります。


この主軸回転数と送りは、計算で求めることもできるのですが、とりあえず後回しにします。
切削条件の決定は難しいので、初心者に独断でやらせることは少ないと思います。
最初のうちは、先輩が作ったプログラムをコピーして加工することが多いと思いますし、そこで使われている数値を参考にすればよいでしょう。
また、CAMソフトを使っているようであれば、ソフトが自動で切削条件を計算してくれるはずです。
もしも条件がわからない時は、刃物のカタログに載っている、切削条件を参考にしましょう。
(カタログの数値は、最速の条件になっていることが多いので、調整が必要ですが)


実際の段取で、加工がうまくいかない時は、主軸回転数よりも送りで調整する方が無難のようです。
10パーセントくらいを目安に、徐々に送りを落としていき、加工中の音や、加工後の面粗で判断していきます。
面の粗さなどは、送りを速くしたほうが良くなることもあるので、色々試してみてください。

送りの調整だけでははうまくいかない時は、主軸回転数も上げ下げしてみます。
このとき、比較的良かった主軸回転数と送りの割合を計算してみましょう。
例えば「S1000」で「F200」の時が比較的良い結果になっているようなら、「S800」の時は「F160」から確認すると、最適な条件をみつけやすいはずです。
posted by center drill at 17:31 | Comment(0) | 工具(刃物)について
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