金属切削加工の工場には、どんな部署がある?その1

今回は、まだ工場の現場を知らない方のために、どんな部門があるのか紹介したいと思います。
求人広告で工場の仕事を見つけたけれど、どんな仕事か不安…という方に、参考にしていただければ幸いです。

もっとも、工場で働いて3年の、段取り作業しか知らない人間の書くことですので、その点をご了承ください。


<オペレーター>
工場の現場で、とにかく機械を動かすのが仕事です。
具体的には、加工指示書を読んで、加工する金属製品を機械に取り付けます。
そして、機械のスイッチを押す、というのが主な仕事です。

機械がスムーズに動くよう、油類の補給や、刃物の交換なども行います。
現場での検査や、次工程への運搬も仕事です。
正確で、素早い行動が求められます。
最近の工場は24時間体制の場合が多いので、2交代、3交代制での勤務を要求されることがあります。
重量物は、ほとんどクレーンやフォークリフトを必要とするので、案外、力は必要ないようです。
しかし、体力を使う仕事には違いありませんし、もっとも事故の多い仕事でもあります。
機械を動かしているのは、とにかくオペレーターさんなので、この方々がいないと、製品が生産できません。
ボイコットされると、会社が一番困るのは、この人たちのはず…なのですが、真面目な方が多いようで、文句を言いながらも黙々と作業をされています。
(というか、「真面目」というのがこの仕事で一番大切なスキルのように思います)

そのほか、オペレーターに必要な能力は、体力、注意力、器用さだと思います。
資格として、玉掛け(資格)、天井式クレーン免許、フォークリフト免許あたりを持っていると、喜ばれます。
(場合によっては必須なので、会社で奨励されると思いますが)


<段取り>
このブログの内容は、段取りの仕事の説明となっています。
はじめに」の「そして、現場へ…」などでも書いていますが、オペレーターが加工しやすい状態に、準備をするのが段取りの役割です。
図面から製品を加工する順序を考え、機械にセットする方法や、使用する刃物を決めます。
NCプログラムの作成も行いますが、最近は全てCAMソフトで作成してしまうこともあるので、段取りとは分化して、専門のプログラマが存在するかもしれません。
そういう、製品の加工方法を考え、現場がやりやすい状態にしておく作業全般をまとめて、段取りと言います。

段取りも現場作業が多いので、危険が付きまといます。
24時間体制の向上の場合、夜中も機械を動かさないといけないから…という理由から、残業を強いられることも多いです。
(オペレータは交代制で大変だから、段取りに応募しよう…などと考えていると、どっちも大して変わらなかったりします)

ちなみに切削加工業で「プログラマ」「CAD作成者」などを募集していた場合、この段取り作業の中の、現場作業が少ないもの、と考えるのがよいと思います。

段取りに必要な能力は、とにかく「三角関数」(笑)。
座標計算なども必要になるので、数学が得意なほうが有利です。
(とりあえずは三角関数の基礎だけおさえれば、どうにかなります)
デスクワークから現場まで、仕事が多岐にわたるので、PCの操作、フォークの免許、溶接、図面を読む知識…出来ることが多ければ多いほど活躍できる仕事のようです。


<検査>
工場の検査というと、目視による傷確認が多いようですが、切削加工の場合は寸法確認がメインとなります。
(目視検査も大切な仕事ですが)

ノギス、三点マイクロ、シリンダーゲージといった専用の検査具を駆使し、図面の要求する品質をクリアしているか確認します。
どんなに高い切削加工技術を誇ったところで、検査がその品質を保証してくれないことには、技術を証明することが出来ません。
技術の高い会社とは、検査技術も高くなければならないのです。

段取りで、「三角関数」が必須といいましたが、検査はそれ以上に「三角関数」です(笑)。
図面の意図を正確に把握する、論理的な思考が要求されます。

また、段取りが加工した製品をオート加工してもよいかどうかの判断は、検査部門の担当となります。
その関係上、段取り以上に理不尽な残業を強いられることがあります。
(本当にごめんなさい)

最近は三次元測定機が主流なので、CADの知識も重宝するようです。
環境については、他の部門に比べて安全・衛生的ですが、金属の寸法計測は20度の室温で確認することになっているため、作業場がとても寒いです。
(金属は温度で伸び縮みするので、20度を基準にしているのです)
寒いのが苦手な人には、辛いかもしれません。


☆関連☆
金属切削加工の工場には、どんな部署がある?その2

金属切削加工の工場には、どんな部署がある?その3
posted by center drill at 00:03 | Comment(2) | コラム
この記事へのコメント
こんにちは
トラバさせていただきました
宜しくお願いします

プレスからNCプログラム作成へと移動して1年目の新人プログラマです。
またお邪魔しますので宜しくお願いします
Posted by 目指せNCマスター at 2008年09月15日 00:39
はじめまして。
コメントありがとうございます。

NCプログラムは、色々な加工現場で利用されているのですね。
レーザー加工…というのは、なんだかとても格好良さそうです。
製造業の可能性を広げた、CADやCAMのすごさを垣間見た気がしました。

勉強することも多く、大変かと存じますが、仕事、ブログ共に、更なる発展をお祈り申し上げます。
Posted by center drill at 2008年09月16日 18:50
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